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二中で聴くヴィヴァルディ

2015年04月04日 20:05

二中が第8回アンサンブルコンサートに選んだのはヴィヴァルディの宗教曲。

てっきりモーツァルトを演ると信じていた私は、少しの失望感と違和感を覚えながらも、未知なる演奏への期待感と好奇心で胸が弾んだ。

私自身ヴィヴァルディについての知識はほとんど持ち合わせておらず、孤児院で音楽を教えた赤毛の司祭で、「同じ曲を500通りにも使い回した作曲家」くらいのイメージしかない。

当然知ってる楽曲も少なく、「四季」と「調和の霊感」くらいで、宗教曲なんか聴いたことがない。

誰でも「四季」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは春の一楽章と冬のラルゴだろう。

あまりにポピュラー過ぎてここ何年も聴いてないという人も多いのではないだろうか。

そして「四季」といえばこちらも超有名、おなじみイ・ムジチで、私はアーヨ版とカルミレッリ版が強く印象に残っている。

その程度の貧弱な知識でヴィヴァルディの宗教曲を楽しめるのか不安もあったが、そこはさすがの二中である。

冬真っ只中に聴いたにもかかわらず、明るい歌声と華やかな弦楽伴奏は、あたかもそこだけ春の陽光が差しているような温もりのある演奏で、ここには確実に春が来ている、そう思えてならなかった。

合唱以上に印象的だったのが、ハツラツとして実に鮮やか、豪華極まる弦楽伴奏である。

本家イ・ムジチも腰を抜かすほどの名演奏だった。

今後アンコンに出場する二中管弦楽部は「二・ムジチ合奏団」と名乗るべきである。

さて肝心の合唱の方はというと、第一楽章は文句なしに素晴らしかった。

残念なのは出場メンバーが私の予想と大幅に食い違っていたことである。

私は昨年のNコン全国大会の模様からひとり勝手に部長就任間違いなしという人物を見つけた。

朝ドラ「まっさん」のエリーに似た子で、エリー部長と命名し密かに就任を待ち望んでいたわけだが、それが郡山駅のクリスマスコンサートで新部長はアルトの別人だと教えられ私の予想は大ハズレ。

ご常連さんが撮影したクリスマスコンサート映像を見せてもらい、次期部長はどの子でヴィヴァルディの「Gloria」がどんな曲か初めて知った次第である。

やはり部長さんになろうって子は1年生の時からNコンに出場し経験を積んでいるという大原則を私自身が見落としていたわけだ。

その上、アンコン選抜に勝ち残れそうな、歌いっぷりに力を感じるメンバーを8人見つけ出し、受験事情さえ許せば確実に出場すると睨んだ面子も不出馬であった。

エリーさんともう一人ソプラノメンバーの顔が見えなかったのも予想外だった。

前回の県大会、特にソプラノは間違いなく「顔」で選抜したはずなのに・・・(笑)

 
話を戻すと、第一楽章出だしの Gloria Gloria♪ から二中ハーモニーは全開で、声質の美しさと統一感の素晴らしさは健在。

通奏低音に支えられたヴィヴァルディの明るい旋律は、透明度の高い声を特徴とする二中にこれ以上相応しい曲はないと思わせるほど絶妙な組み合わせだった。

ハイジによるソロを期待した私もこの曲ならば諦めがつくし、要所要所しっかり彼女のソプラノが耳に届いたのは、改めて彼女の実力を知る絶好のステージだったといえる。

嗚呼、それなのにそれなのに・・・

後半曲が進むにつれ、だんだん私の集中力が衰えていくのである。

理由はわかっている。

決して二中合唱が退屈なのではない、楽曲そのものが退屈になってきたせいである。

お前はビジュアル中心で見ているのだから曲は関係ないだろう!

そう思った人がいるかもしれないがそれは大きな間違いだ。

いつも言っているように、私は音楽を鑑賞しながら部員も鑑賞しているのであって、部員を凝視するついでに音楽を聴いているわけではない。

まぁどっちにしても退屈してきたのである。(笑)

これは明らかにヴィヴァルディの曲のせいである。

これがモーツァルトならこんなことにはならなかったろう。

私は聴き手としては素人だから、演奏そのものが素晴らしかったとしても、楽曲がそれに伴っていなければ感動を覚えることはない。

超難曲を見事に歌い上げる合唱団があったとしても、その超絶合唱を認めることは出来ても心から感動するというのとは少し違うような気がする。

もちろん超絶技巧に心を揺さぶられるという経験は二中や黎明でいやというほどしてきた。(笑)

しかし二中、黎明の超絶合唱は、もうこれはすでに当然であるという大前提が自分の中で出来上がってしまっているため、よほどの演奏でなければそう毎回毎回心を揺さぶられるわけではない。

メンバーは毎年入れ替わり新体制で演奏するのに、聴く方はつい過去の合唱と較べてしまう。

これでは歌う方はたまらない。

だから私も初心に立ち返り、つまり初めてキャシーの歌声を聴いて心臓を鷲掴みにされたような感覚をいつまでも引きずることなく、耳も心も白紙に戻して聴かなければと思っている。

そういう意味でも二中の初ヴィヴァルディはたいへん新鮮で新境地を拓いた感があった。

私自身二中はバロックと相性がいいはずだと思っているが、それでもどうしてもモーツァルトを選曲したならという思いは残る。

もちろんヴィヴァルディが素晴らしい作曲家だということに異論はないし、バッハとともにバロックを代表する音楽家に違いない。

しかしながら・・・

この辺りが音楽的素養のなさの表れなのだろう、よほどメロディーが魅力的でないと西洋の宗教曲など自分とはあまりにも縁遠い音楽のように聴こえてしまうのだ。

縁遠い、すなわち退屈だということである。

こんなことじゃいかん!二中に対しても失礼じゃないか!

私も精一杯の努力で何度も後半を聴き返した。

だめだやっぱり・・・。

最終章でも聴けばまた気分が変わるかもしれない。

だから私は全国大会で歌われるであろう終楽章を首をキリンにして待っているのである。


さて全国大会での二中は思ったほど成績が伸びなかったようである。

県大会のレベルを見る限り、多少退屈な宗教曲でも二中が歌えばそれなりに聴こえるはずなのに・・・。

審査員は音楽のプロなのだから、私のように演奏に感動したかどうかを基準に考えるなんてことはせず、あくまで演奏技術に重きをおいた審査を行うはずである。

気になるところだ。

実際の演奏はDVDの到着を待つより他はない。

二中、五中、黎明など有名校以外にも、是非見てみたい学校がある。

◯◯◯◯と◯◯◯◯だ。

なぜこの二校なのか?

敬愛するリンダさんとナタリーさんとカーネーションさんとナンシーさんが出演しているからである。

Whom do you mean?

It's secret. (w)

一般部門も二団体ほどお気に入りがあるのだが、その辺のことは本選映像を入手してから書くつもりだ。





コメント

  1. | |

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  2. 世寡虫 | URL | -

    大感謝です!

    Lacrimosaさま

    長きのご無沙汰、お許し下さい。
    また、ふたたびご投稿頂いたこと、感謝の言葉もありません。

    Choral Auroraとクールシェンヌについては、私も強い関心があります。
    中核をなすメンバーだけでなく、アンコン上位校に躍り出るだけの実力ある団員が織りなすハーモニー、実に興味深いですね。
    中学の頃より歌姫だった、OBであるOさんのことは私もTV等で拝見し存じておりました。
    随分ご活躍のご様子で、さすがは二中オールスターズの大先輩だと感心しきり、生で聴くお声はさぞや凄かろうと想像たくましくしております。

    > ◯中(あえて伏せました 笑)はいるだけでアンコンに華を添える

    こりゃ至言ですな。(笑)
    リアル◯中合唱を見たことも聞いたこともない私でも、彼等の醸しだす雰囲気といいますかオーラみたいなものを感じますもんね。

    Nコンや全日本コンクールも素晴らしいのでしょうが、やはり私はアンコンを観戦してみたいです。
    音楽堂に響き渡る妙なる調べと居並ぶご尊顔、合唱を聴きながら、きっと私は合掌してしまうでしょうね。(笑)

    臨場感あふれる素晴らしいレポートでした。
    おかげでDVDをより深く楽しめそうです。
    本当に本当に有難うございました。

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